日本顕微鏡学会 様々な極微イメージング技術研究部会 研究会 開催
日本顕微鏡学会 様々な極微イメージング技術研究部会 第2回研究会 「見えないものをどう視るか?:原子・電子から地球・天体まで」(2014 年 3 月 1 日, 仙台) を成功裏に開催しました。荒河は、この研究部会の幹事の一人を務めさせていただいています。
透過型電子顕微鏡法 (TEM) の分野においては、磁界型レンズの球面収差補正技術の進展によって、その空間分解能はいわゆる原子分解能を既に越えています。それにも関わらず、「見えない」固体内局所構造は未だに数多く残されています。荒河が研究対象としている原子~サブナノスケールの極微小な結晶格子欠陥もその一つです。ここでは、狭義の空間分解能を如何に改良するかよりもむしろ、固体内部に埋め込まれた極微弱な信号源による情報を如何に「視える」ようにするか、が一つの大きな問題となります(と、荒河は考えています)。
上記の研究会は、イメージング技術をより深化させるべく、電子顕微鏡学という枠を超えて、あるいは顕微鏡学という枠をも越えて、様々なイメージング技術あるいは関連の数学の諸分野を先導しておられる先生方のご講演を拝聴できる貴重な機会となりました。それぞれの光源や検出技術を極限的に開発・駆使している最先端技術に触れるだけでなく、世界最先端を走る研究者の並々ならない情熱を感じることのできる、素晴らしい研究会でした。お忙しい中ご講演を快くお引き受けいただいた講演者の皆様、研究部会の代表として本研究会を取り纏められた 九州大学 波多聰 先生、会場のお取り纏めをいただいた 東北大学 林好一 先生および佐藤和久 先生、幹事の先生方、および聴講者の皆様に心よりお礼申し上げます。